太陽光発電を屋根に載せて大丈夫?重さ・雨漏り・暑さ・反射光をわかりやすく解説

太陽光発電を検討するとき、発電量や電気代と同じくらい気になるのが、

「そもそも屋根に太陽光パネルを載せて大丈夫なの?」

ということではないでしょうか。

  • 「パネルは重くないの?」
  • 「屋根に取り付けると雨漏りしない?」
  • 「夏はパネルが熱くなって、家まで暑くならない?」
  • 「反射した光が近所に迷惑になることはない?」

こうした疑問は、以前から太陽光発電についてよく聞かれるものです。

住宅用太陽光発電の普及から年月が経ち、現在では屋根への設置方法や構造、安全性についての施工実績や技術的な知見も積み重ねられてきました。

ただし、だからといって「今の太陽光発電なら、どんな屋根に載せても大丈夫」というわけではありません。

大切なのは、太陽光パネルだけを見るのではなく、その下にある屋根や建物の状態まで確認することです。

今回は、太陽光パネルの「重さ」「雨漏り」「暑さ」「反射光」という4つの疑問を中心に、太陽光発電と屋根の関係をわかりやすく解説します。

太陽光パネルのある穏やかな家まち
目次

太陽光パネルは重い?屋根に載せても大丈夫?

まず気になるのが、太陽光パネルの「重さ」です。

住宅の屋根には複数枚のパネルを設置するため、

「これだけの設備を載せて、家に負担はないの?」

と思われる方もいるでしょう。

実際、太陽光パネルには重量があります。

さらに、パネルだけではなく、屋根に固定するための架台や金具なども加わるため、設置すれば屋根や建物には一定の荷重がかかります。

「今のパネルだから軽くて大丈夫」とは限らない

太陽光パネルは、この10~20年ほどで高効率化・高出力化が進んできました。

一方で、

「昔のパネルは重かったけれど、今のパネルは軽いから心配しなくてよい」

と単純に考えることはできません。

製品によってパネルの大きさや重量は異なりますし、架台や固定金具なども含めて考える必要があります。

重要なのは「パネル1枚が何kgあるか」だけではなく、

  • 建物がどのような構造になっているか
  • どのような屋根材が使われているか
  • 屋根や下地に劣化がないか
  • パネルをどの位置に配置するか
  • どのような方法で固定するか
  • 風や積雪による力をどのように受けるか

といった条件を確認することです。

NEDO(国立研究開発法人新エネルギー・産業技術総合開発機構)が公開している「建物設置型太陽光発電システムの設計・施工ガイドライン」でも、屋根に設置する太陽光発電設備について、荷重や固定方法、風などを考慮した構造設計の考え方がまとめられています。

つまり、

「太陽光パネルは重いから危険」でも、
「今の太陽光なら重さは気にしなくてよい」でもありません。

その住宅の屋根や建物の状態に合わせて判断することが大切です。

特に既存住宅では、建てられた当時の状態だけでなく、現在の屋根や建物に劣化がないかを確認しておくことも重要になります。

陽光パネル付き屋根の断面図

太陽光発電を付けると雨漏りしない?

もうひとつ、昔からよく聞かれるのが「雨漏り」の心配です。

太陽光パネルは屋根に固定して設置するため、

「屋根に穴を開けるのでは?」

というイメージを持っている方もいるかもしれません。

結論からいうと、太陽光パネルを設置したからといって、雨漏りするわけではありません。

ただし、屋根材や屋根の状態に合った固定方法と、防水処理が非常に重要です。

パネルの取り付け方は屋根によって違う

太陽光パネルの固定方法は、すべての住宅で同じではありません。

たとえば、屋根材や施工方法によっては、固定金具を取り付ける際に屋根材などを貫通させる場合があります。

その場合には、雨水が建物内部へ入り込まないよう、適切な防水処理が必要になります。

一方、金属屋根などでは、屋根の形状によって専用金具で挟み込んで固定するなど、屋根材を貫通させない施工方法を採用できる場合もあります。

そのため、

「太陽光発電は必ず屋根に穴を開けるもの」

というわけではありません。

どのような固定方法が適しているかは、屋根材や形状、使用する太陽光発電システムによって変わります。

防水は「設置したときだけ」考えればよいものではない

NEDOの設計・施工ガイドラインでは、屋根材などを貫通して太陽光発電設備を固定する場合、雨水が浸入しないよう防水処理を行うことが示されています。

また、防水に使用するシール材などについても、太陽光発電設備を長期間使用することを考え、耐久性や将来のメンテナンスまで考慮することが求められています。

太陽光発電は、一度設置すれば長く使用する設備です。

だからこそ、

「設置できればよい」のではなく、長期間その屋根をどう維持していくか

という視点も大切です。

築年数が経っている場合は、先に屋根を確認

特に築年数が経っている住宅の場合は、太陽光発電を設置する前に屋根の状態を確認しておきたいところです。

太陽光パネルを設置した数年後に大規模な屋根補修が必要になれば、工事内容によっては一度パネルを取り外して、屋根工事の後に再設置する必要が生じることもあります。

そのため、

「この屋根に太陽光を載せられるか」だけではなく、
「この屋根に今、載せてよい状態なのか」

まで考えることが重要です。

太陽光パネルを載せると、屋根はもっと暑くなる?

ここは、意外に思われる方も多いかもしれません。

太陽光パネルは強い日差しを受けながら発電するため、

「パネルが熱くなったら、その下にある屋根や家の中まで暑くなるのでは?」

と考えたくなります。

確かに、晴れた日の太陽光パネルそのものは高温になります。

ただし、屋根に対する日射の影響を考えると、少し違った見方ができます。

パネルが屋根への直射日光を遮る

太陽光パネルを設置していない屋根では、太陽の光が直接屋根材に当たります。

一方、パネルを設置すると、

太陽の光
↓
太陽光パネル
↓
パネルと屋根の間
↓
屋根

という状態になります。

つまり、パネルが屋根の一部を覆うことで、屋根材への直射日光を遮る形になります。

環境省が紹介している実験では、断熱材の入っていない倉庫で、外気温が36.4℃だった午後1時に、太陽光パネルが載っていない部分の天井面温度は56.5℃、パネルが載っている部分では47.1℃でした。

この実験条件では、パネル下の天井面温度が約9℃低くなっています。

太陽光パネルによる「日射を遮る効果」が確認された例です。

陽光パネルと屋根の暑さ比較

「太陽光を付ければ部屋が涼しくなる」という意味ではありません

ここで注意したいのは、

「太陽光発電を付ければ室温が必ず○℃下がる」

ということではない点です。

先ほどの数値は、特定の倉庫・実験条件で測定された天井面の温度です。

実際の住宅では、

  • 屋根材
  • 断熱材の有無や性能
  • 屋根裏の換気
  • パネルと屋根の間隔
  • 屋根の向き
  • 建物そのものの構造

などによって、熱の伝わり方は変わります。

そのため太陽光発電を「暑さ対策の設備」と考えるのではなく、

「電気をつくる設備ですが、屋根への直射日光を遮るという側面もある」

くらいに考えるのが適切でしょう。

「パネルが熱くなる=そのまま家の中も暑くなる」とは限らないということです。

太陽光パネルの「反射光」は大丈夫?

太陽光発電については、ニュースなどで「反射光」という言葉を聞くこともあります。

特に大規模な太陽光発電施設、いわゆるメガソーラーなどで、周辺への反射光が問題として取り上げられるケースがあります。

では、住宅用の太陽光発電ではどうなのでしょうか。

太陽光パネルも光の一部を反射する

太陽光パネルは、受けた太陽の光をすべて電気に変えているわけではありません。

一部の光はパネルの表面で反射します。

そして、その反射する方向は、

  • 太陽の位置
  • 季節や時間帯
  • 屋根の向き
  • 屋根やパネルの角度
  • 周囲の住宅との位置関係

などによって変わります。

条件によっては、反射した光が近隣住宅の窓などに入り、「まぶしい」と感じられる可能性があります。

JPEA(太陽光発電協会)でも、住宅用太陽光発電を設置する際には、反射光が近隣住宅に影響しないかを事前に確認することが大切だと案内しています。

特に確認したいのは「北面」や周囲との高低差

一般的な住宅の屋根では、どの方向へ反射光が向かうかは屋根の向きや角度によって変わります。

JPEAでは、特に北面の屋根への設置について、条件によって反射光が近隣へ影響する可能性が高くなるため注意が必要としています。

また、

  • パネルより高い位置に隣家の窓がある場合
  • 屋根の勾配が急な場合
  • 住宅同士に高低差がある場合

なども、反射光の方向を確認しておきたい条件です。

NEDOの住宅屋根向け設計・施工ガイドラインでも、太陽電池パネルの反射光が近隣建物の居住環境などに影響を与えないことを確認するよう示されています。

メガソーラーの反射光問題と住宅用太陽光は同じ?

メガソーラーと住宅用太陽光発電では、設置するパネルの枚数や面積、設置場所、周辺環境が大きく異なります。

そのため、大規模太陽光施設で発生した反射光の問題を、そのまますべての住宅用太陽光発電に当てはめることはできません。

一方で、

「住宅用だから反射光は絶対に問題にならない」

とも言い切れません。

環境省も太陽光発電設備について、周辺の建物や施設、パネルの設置方法によっては、季節や時間帯によって一時的に反射光が差す場合があるとしています。

重要なのは、必要以上に心配することではなく、設置前に屋根の向きや角度、周辺住宅との位置関係まで確認することです。

発電量だけを見てパネルの配置を決めるのではなく、周辺環境まで含めて計画することが、近隣とのトラブルを避けるうえでも大切です。

太陽光発電で大切なのは「パネル」と「屋根」を一緒に見ること

太陽光発電を検討すると、どうしても、

  • 「どのメーカーがいい?」
  • 「何kW載せられる?」
  • 「どれくらい発電する?」

といった太陽光パネルそのものに目が向きがちです。

もちろん、それらも大切です。

しかし住宅用太陽光発電は、長期間、屋根の上に設置して使用する設備です。

だからこそ、

  • 建物の構造や屋根の状態
  • パネルや架台による荷重
  • 屋根材に合った取り付け方法
  • 防水処理
  • 将来の屋根メンテナンス
  • 屋根への日射の影響
  • 反射光を含めた周辺環境

まで含めて考える必要があります。

太陽光パネルのある心地よい家

10年、20年前と比べると、住宅用太陽光発電の施工実績は増え、現在では建物への設置について具体的な設計・施工ガイドラインも整備されています。

ただし、技術や知見が積み重なったことと、どんな住宅にも同じ方法で設置できることは別の話です。

その住宅の屋根を確認し、建物や屋根材に合った方法で計画・施工することが、太陽光発電を長く安心して使用するためには大切です。

アースエコプロジェクトでは、太陽光発電設備の設置だけでなく、屋根工事や電気工事にも対応しています。

  • 「築年数が経っているけれど太陽光を設置できる?」
  • 「屋根の状態も一緒に見てほしい」
  • 「太陽光を付ける前に屋根を直した方がいい?」
  • 「自宅の屋根ではどのような取り付け方法になる?」

といった段階からでもご相談いただけます。

東海エリアを中心に、住宅の屋根や設備の状況を確認しながら、太陽光発電・蓄電池・V2H・電気工事・屋根工事などのご相談、お見積もりに対応しています。

販売店・事業者様からの太陽光発電設備や電気工事、屋根工事などの施工相談も承っています。

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